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JRバス深名線
(幌加内) 無料day

JRバス深名線(幌加内) 無料day

幌加内町主催のJRバス深名線 無料デーという企画を見つけて、深川から幌加内町を巡りつつ名寄までの小旅行の記録です。

深川駅発の幌加内行に乗車しようと発車の10分前にバス乗り場に行ってみましたが並んでいる人は誰もいない状況です。発車の7~8分前に少し小型な観光バスタイプのバスが到着、ここ始発の深川からは5人が乗車、旭川と深川では人口に17倍ほどの違いがありますし、無料デーが年間12日もある、深名線無料デーでは、乗車日が分散している影響もあるとは思いますが、並ばないと座れない乗れない恐れのある、旭川発の無料デーとは、明らかに乗客数の差は大きいです。

バスは旧JR深名線の代替路線バスで多度志を経由して幌加内の中心部まで向かいます。鉄道の頃は日本一の赤字ローカル線と言われていたようです。

幌加内町の日本一や特異な点は、「そばの作付け面積日本一」「日本最寒の-41.2℃を記録」「日本最大の人造湖 朱鞠内湖」「人口密度が日本一少ない町」「コンビニのない町」「幌加内高校の必修科目そば」などです。また南北に長く12市町と隣接しています。

バスは幌加内町中心部に向けて北上していきます。鉄道の廃線から30年程が経過しており、鉄道の面影をバスの車窓から見られる部分は少なく、バス停も旧駅ではなく、道路沿いに設置されているようですが、沼牛駅のは地元の方がクラウドファンティングなども活用され保存されていてイベント時は駅舎の解放をされているようです。先日も蕎麦のイベントがニュースになっていました。バス停名は沼牛とはつかず「下幌加内」です。そして幌加内市街地の観光協会や交流プラザの入ったターミナルに到着です。

ターミナル二階の深名線資料館を見学後、極小規模なモニュメントとして残されている旧駅跡や、煉瓦作りの倉庫を巡り、蕎麦の街だけに蕎麦を食べれる店を探すのは容易でスマホを見るまでもなく、見渡すとのぼりの建てられている所は蕎麦の店です。おそらく居抜き開業で銀行風の建物のそばごうさんに入り、もりそばとミリ豚バラ丼を頂きました。北海道積雪記録324cmのプレートのある商店や旅館、鉄道が走っていた頃の幌加内町観光ガイドマップを一面の窓に掲示してある ほろかない観光協会の旧施設(おそらく)など、市街地を散策、道幅が片側2車線分以上あるのに車線の区分がないのは豪雪対策のようです。

バスターミナルに戻り、名寄行に乗車、乗客は8人で著者を含めた6人は、温泉施設のある「ルオント前」で下車、入れ違いに2名の乗車がありました。

途中の車窓からは白い蕎麦の花が咲いているのも見れます。最盛期は8月上旬ころで一面が白い蕎麦の花で覆いつくされる景色は壮観で、幌加内町の数ヶ所にビューポイントも整備されています。著者は過去 2回その時期に訪れました。別サイト

sansaku.work の「幌加内町 一面 そばの花」のページにアップしているのでよかったらご覧ください。

政和温泉ルオントは、道の駅ほろかない にもなっています。バス無料デーではここルオント前で下車すると入浴割引券とジェラートorそばの引換券も貰えます。次のバスまで時間が、2時間半ほどあるので、近くに現存する鉄道橋まで往復してから、まったり入浴です。

入浴後、フロントでバス下車時に貰った引換券でジェラートを貰って食べてくつろぎました。ホテルのフロント風の道の駅館内でしかも足湯は無料で楽しめるようです。数多い北海道の道の駅の人気投票3位にランクインするのも頷けます。オススメの道の駅です。

そして名寄行のバスに乗車、入れ違いで2名の下車はありましたが、乗客は著者だけです。朱鞠内の集落を経て、時折木々の間から朱鞠内湖を望みつつ、母子里の集落へ、深名線が国鉄時代に廃線にならなかったのは、この先に冬季通行可能な代替道路がなかったことです。トンネルが開通したことで廃線になったとも言われています。そのトンネルを抜けて名寄市街を展望しつつ、駅舎が残っている天塩弥生駅を経由して、終点名寄到着です。


無料なのに乗客が少なったのは、幌加内町の町民の利用拡大が主目的なのかも判りませんが、深川駅や深川駅近くの、まちなかプラザには「JRバス深名線無料デー」の告知ポスターがありましたが、旭川地区ではあまり知られていないようです。幌加内町は深川市も属する空知振興局(支庁)管内から、旭川市が属する上川振興局に移籍してきた町であるように、旭川が中心の上川地区との結びつきが深いようですので、旭川地区でのPRと集客にも注力して欲しいと思います。いきなりバスを旭川発着にするのは難しいかと思いますが、深川~旭川間は普通列車や道北バスなどの路線バスとの接続を考えてくれればと思います。

そばの花以外にも朱鞠内湖の四季など魅力あふれる地域ですので、10分程度でも景観を楽しめる休憩停車などもあったらとも思います。

​鉄道代替バス路線として

北海道の鉄道路線は、人口減少・利用者減少の影響でいまなお廃線となる路線があります。留萌線や根室線(富良野~新得)など、既存の都市間バス路線を増便して代替えとなる場合もあれば、複数の市町村に跨っている鉄道路線のなかには、各市町村ごとに異なるバス会社の路線となる場合があります。後者の場合、廃線の地元合意を取り付けるためかもしれませんが、病院や学校などに立ち寄る地域の路線となり、バス会社同士のダイヤの接続は一定期間維持されても、観光客や長距離移動者には使いにくい路線となっているようで、利用者減少でコミニティバス路線となったり廃線となった例もあります。深名線の場合は、代替え道路がなかったことから国鉄時代の廃止対象路線ではない事情もあったのでしょうが、JRバスが全線を運行している例としても注目したいです。

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